海外医療制度勉強会のご案内

2022/5/19

海外医療制度勉強会 第2期 #8韓国の医療制度~日本の医療制度と似てるけど、なんだか、ちょっと違うから学べる事~

お隣、韓国の医療制度について解説します。
来月の台湾の医療制度と合わせて聞くと面白いかと思います。
連続視聴、お勧めです。

さて、韓国の医療制度は、ソウル五輪の翌年である1989年に国民皆保険制度がスタートしています。
けっこう最近です。
で、その後、アジア通貨危機が1997年にありまして、2000年に大社会保障改革が実施され、現在の形態に落ち着いています。

もともと、日本の健康保険制度を参考にスタートをした背景もありますので、日本にけっこ近しい制度設計になっていますが、ところどころ、異なるところがあります。

《主な違い》
1)混合診療OKだよ!
2)保険者団体が統合されて、1つだよ!
3)完全医薬分業を実施しているよ!
4)営利医療法人が認められているよ!(全域じゃないけどね!)
5)レセプト審査は、システムチェックだよ!
6)保険者団体の財政が黒字だよ!

あとは介護保険制度も2006年からスタートしています。
2001年から検討して5年で実施とか、マジヤバイです。

まぁ、国民皆保険制度もそうですが、保険制度導入から12年くらいで実現しています。
このあたり、韓国の国民性が反映されているかと思います。

もちろん、良い場所もあれば、課題もある訳ですが、これまでの国と比較するとかなり近しい制度設計になっており、また韓国の医療制度設計は「ダメ、赤字」という考え方です。赤字でも国庫から金出せばいいや、の日本とは根本的に異なる部分があり、その合理化に対する精神から学ぶべき事も多いかと思います。

また今回の韓国は大企業社会、次回の台湾は中小企業社会と、同じ日本の医療制度を起点にしながら、けっこう異なる進化を遂げており、これはこれで面白いかな、と思いますので、今回と次回は2回連続の視聴をお勧めです。