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2024/4/18

海外医療制度勉強会(第6期)#1 キューバの医療制度

弊社代表の溝口博重が、海外医療制度勉強会にて、キューバの医療制度の講師を担当しました。

キューバの医療制度のあまり知られていない特徴は、観光客、政治家、VIP専用の特別診療所の存在です。国家は国内のエリートや外国人のために最高の病院や医師を確保していますが、一般のキューバ人は時には闇市場に頼ったり、外国人の友人や家族に薬を送ってもらったりしなければならないことがあるそうです。
フィデル・カストロがあれだけ嫌っていた特権的階級が、経済の断簡的緩和で登場してきた訳です。

「キューバの医療サービスは2つに分かれており、1つはキューバ人向けで、もう1つはより質の高い医療を受けられる外国人向けである一方、国民は老朽化した施設と医薬品や専門家の不足に満足しなければならず、彼らはお金を稼ぐために海外に派遣されている」とも言われており、カストロ兄弟の政治からの退場によって、今後、キューバの医療制度は大きく変わっていくかと思います。

閉じた社会主義国家だから実現できた制度設計。
フィデル・カストロの理想の医療制度は、経済の開放とともに、キューバ国民が求める医療制度へと変貌していくと思われます。
なんだか、寂しいような、時代の流れのような。
とはいえ、非常に学ぶべき部分も多く、面白い医療制度でした。
イスラエルといい、キューバといい、軍人さんが考える医療制度は面白いです。

次回は中国の医療制度ですが、同じ社会主義国家であって、ここまで違うのか、という点も勉強できればと思います。