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2023/3/16

海外医療制度 ドイツの医療制度~元祖社会保険制度と選択タリフ~

ドイツの医療制度の源流は、世界初の社会保険制度を設計したプロイセン王国の制度の正統後継者になります。
ちなみに、日本も明治時代にプロイセンの医療制度を採択しました。(これがきっかけにプロイセンの憲法を初め、様々な制度や仕組みをプロイセンから輸入しています)
言うなれば、日本の遠い親戚、それがドイツの医療制度です。

とはいえ。
ホントに同じ社会保険制度かよ、というくらい違います。
基本タリフというプログラムに加え、ドイツでは競争を産み出すために、保険会社を選ぶことができます。
その際に「選択タリフ」というプログラムで差が出る仕組みになっています。(法律で保険料は一律と決まっている)
またみんなが健康で元気なら、保険料の還付も認められています。

1990年に西ドイツの医療制度は、もうちょっといい感じだったんですが、ソ連崩壊で東ドイツとの経済格差などがあり、約10年くらいかけて、制度をブラッシュアップ。現在の姿になった感じです。この辺り、質実剛健なドイツ人ならでは、と国民性がこれでもかと出ている制度設計になっています。

また「選択タリフ」ではありますが、家族医制度があります。いわゆる「かかりつけ医」制度に近しい制度になります。
メリットは医療費が安くなるというものです。ダイレクトに分かり易いメリットです。
またドイツの外来は包括支払方式になっているなど、合理化と効率化の権化みたいな制度設計になっています。

日本の医療制度は意外にゆるふわですが、ドイツの医療制度はガチガチです。
あとオンライン診療がイマイチ流行っていないなどの部分はよく似ています。
もしドイツで流行るオンライン診療が登場してきたら、日本でも行けるんじゃないかと思っています。

先祖を同じくするドイツの医療制度は、社会保険制度ってなんなんだろう、という意味でも勉強する意味があります。