「教養としての戦争と医療と法」と題しまして、無料のオンライン勉強会を毎月最終週の火曜19時より企画開催しています。
https://geopolitics-war.peatix.com/
ご興味頂けるようであれば、是非ご参加ください。
昨今の世界情勢などもありますが、何事も歴史があります。
近代以降の国際情勢を学びながら、発見やら学びをしていければと思っております。
【講師】
緒方 健氏(鹿児島出身) 研究員
溝口博重氏(青森県出身) AMI&I代表取締役
【過去開催の動画視聴もできます】
#1ウェストファリア条約~国家主権~
#2絶対王政への反抗~フランス革命~
#3ナポレオン戦争~欧州近代史の始まり~
#4イタリア統一戦争
#5クリミア戦争
#6アメリカ独立戦争
#7アメリカ南北戦争
#8アヘン戦争
#9普仏戦争
#10ビスマルク外交とベルリン会議
#11 日清戦争
#12 日露戦争
テーマ:「第一次世界大戦前夜」
2025年4月29日(火)、弊社主催の月例勉強会「教養としての戦争と医療と法」の第13回をオンラインにて開催いたしました。
今回は新シリーズの第1回として、「第一次世界大戦前夜」をテーマに、20世紀初頭のヨーロッパ国際情勢を多角的に学ぶ内容となりました。
講義では、19世紀末から20世紀初頭にかけての列強諸国の動向や、戦争へと向かう構造的要因を丁寧に解説しました。
特に以下の5点が中心テーマとして取り上げられました
列強の帝国主義政策とバルカン半島情勢
ドイツ帝国の台頭、英仏露との同盟関係の変遷、オーストリア=ハンガリー帝国とロシアの対立構造、さらにはバルカン半島の民族問題について詳述。欧州全体が「火薬庫」と化していた背景が明らかにされました。
同盟体制と外交の硬直化
三国同盟(三重同盟)と三国協商の成立過程を概観し、平時における緊張の常態化、危機管理の欠如がいかに戦争の引き金になったかを検証しました。
サラエボ事件と動員計画の問題
オーストリア皇太子暗殺を契機とした連鎖的な動員命令と、それに応じた各国の開戦決定について、政治的意思決定と軍事戦略の乖離に着目して分析しました。
戦争準備の裏にある医療・法制度の動き
列強諸国が戦争を想定して整備していた動員医療体制や衛生部隊、赤十字の役割、戦時国際法の適用範囲についても取り上げ、戦争と制度設計の関係性を考察しました。
「避けられた戦争」だったのか?
外交交渉の失敗と、戦争回避の可能性についても検討され、歴史における選択肢とその限界について参加者と共に思索する時間となりました。
当日は多くの参加者より活発な質問やコメントが寄せられ、特に「外交と軍事の食い違い」「戦争による制度進化の皮肉」に関する意見交換が盛り上がりました。