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2026/7/16

【海外医療制度勉強会】 チリの医療制度 開催報告

2026年7月16日、海外医療制度勉強会(第10期)第4回「チリの医療制度」において、弊社代表取締役・溝口博重が講師を務めました。

本勉強会では、約190ページにわたるオリジナル資料を用い、チリの国家概要や歴史、政治・経済・社会的背景から、現在の医療制度が形成された経緯を解説しました。特に、軍事政権下で進められた新自由主義改革を背景に、公的医療保険FONASAと民間医療保険ISAPREが併存する、チリ特有の医療保障制度について体系的に講演しました。

さらに、医療保障制度、プライマリーケア、公立・民間病院、救急医療、在宅医療、薬局制度、医薬品供給、デジタルヘルス、診療報酬制度、医師養成などを幅広く取り上げました。Quality(質)・Accessibility(アクセス)・Cost(費用)の視点から、所得や加入制度によって医療へのアクセスや選択肢に差が生じる構造を分析し、公的部門と民間部門が分断された医療制度の特徴と課題を解説しました。

また、FONASAにおける公的医療機関の利用と、Modalidad de Libre Elección(MLE)を通じた民間医療機関の選択、ISAPRE加入者が利用する民間医療、自治体を中心としたプライマリーケアなど、制度間の関係についても詳しく説明しました。

日本との比較では、医療へのアクセスを広く保障する日本の国民皆保険制度に対し、チリでは保険制度、所得、居住地域によって利用できる医療資源や待ち時間、患者負担が異なる点を取り上げました。医療制度が単なる保険制度ではなく、その国の歴史、政治思想、社会構造を反映して形成されることを示し、日本の医療政策や地域医療を考える上での示唆についても解説しました。

AMI&Iでは、海外40か国以上の医療制度を継続的に調査・分析し、その知見を病院経営、医療政策、ヘルスケア事業開発へと還元する活動を行っています。

海外医療制度勉強会では、制度の仕組みだけを学ぶのではなく、その国の歴史・文化・政治・経済・社会構造まで踏み込んで読み解くことで、日本の医療制度をより深く理解するための比較分析を提供しています。