新着情報 新着情報のアイコン画像 Information

2024/12/20

【対談】医療費にまつわる誤解(後編)

医療費や医療政策に関する問題点と解決の方向性が議論されています。
https://medical-tribune.co.jp/rensai/articles/?blogid=11&entryid=565670
1. 医療費の将来予測の不正確さ
溝口先生は、医療費の5年後の予測ですら外れることが問題であり、適切な議論ができないと指摘しています。医療サービスの構築においては、北欧諸国(フィンランド、ノルウェー、デンマーク)の事例が参考になり、地方自治体が徴税権を持ち、住民の希望に応じて医療サービスが変わる仕組みが紹介されています。

2. 誤解の原因とプロパガンダの影響
大磯先生は、「医者が医療費を無駄遣いしている」という政府のプロパガンダが国民の誤解を生んでいると述べています。医療費削減が前提の議論が進められており、統計予測が外れても指摘されない現状を問題視。

3. 医療制度への信頼の低さと今後の課題
OECD加盟国の中で、日本の医療制度への信頼度は最下位となっています。正しい情報が国民に共有されておらず、「コスト・クオリティー・アクセシビリティー」の何を優先し、何を妥協するのかを議論すべきと強調。

4. 国家の役割と医療費削減の位置づけ
溝口先生は、医療費削減は最終手段であり、社会保障がしっかりしていれば国民は安心して働けると述べています。将来の不安が若者の悲観的な見方を助長していると指摘し、医療従事者から医療費削減に対する反論が必要であると主張しています。