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2026/4/04

【動画】メディカルトリビューン 診療報酬改定2026 村上和巳×溝口博重|#03 「ポスト高市」と日本の医療

「2026年度診療報酬改定の政策意図を読み解く」
対談(第3回)開催報告

弊社では、医療制度および診療報酬改定を、医療機関経営に直結する外部環境として捉え、継続的な議論と情報発信を行っています。

2026年3月14日に実施した本対談の第2回では、医療ジャーナリストの村上和巳氏と、株式会社AMI&I 代表取締役 溝口博重が登壇し、
「2026年度診療報酬改定の背景にある政治構造と政策意図」をテーマに議論を行いました。

動画は下記より視聴可能です

【2026年度診療報酬改定】揺れる政局、医療の未来は | 解説 | Medical Tribune

 


① 政権の見通し:短期安定・中期不安定

  • 高市政権は衆院の議席を背景に2028年参院選までは安定
  • ただし、その後は不確実性が高い

特に重要なのは2点:

  • 経済リスク(最重要)
    • 財政出動 → 金利上昇
    • エネルギー価格上昇 → 物価上昇
    • 実質賃金が追いつかない可能性
    • 「経済が看板」ゆえに失速時のダメージが大きい
  • 連立リスク
    • 日本維新の会との関係は不安定
    • 政策の乖離 → 連立解消の可能性
    • 参院選を契機に政権が揺らぐシナリオ

② 次の連立軸:国民民主・新興勢力の台頭

  • 維新に代わる選択肢として
    • 国民民主党(参院25議席)
    • チームみらい(新興勢力)
    • 参政党も一定の存在感

政策面では:

  • 国民民主
    • 医療従事者の処遇改善
    • GP制度(かかりつけ医登録制)
  • チームみらい
    • AI活用
    • アウトカム評価
    • レセプト全国統一

→ 特徴は「理念(国民民主)」と「技術(チームみらい)」の分業構造


③ 医療政策の評価(溝口コメント)

  • GP制度
    • 方向性は正しい(国際標準)
    • ただし日本のフリーアクセス文化との摩擦が課題
  • アウトカム評価
    • 理念は理解できる
    • しかし現状はツール先行
    • リスク:
      • 「治りやすい患者の選別」が起きる可能性
  • 実装優先領域
    • レセプト審査の統一化
    • AIによる査定効率化
      → 現場より「制度インフラ側」から手をつけるべき

④ 国際情勢リスク → 病院経営直撃

  • イラン情勢 → LNG価格上昇
  • LNG +10% → 電気代 +2〜4%

病院への影響:

  • 診療報酬改定の光熱費増収
    • 年間 約27万円(200床モデル)

→ LNG +20%で 即消失

さらに:

  • 原油高 → 医療材料費上昇
  • 医薬品供給リスク

結論:

  • インフレに制度が追いついていない
  • ライフラインコストは完全に「病院持ち出し」

⑤ 戦略メッセージ:2030年を起点に考えろ

今回改定の本質:

  • 従来:院内完結(入口〜滞留)
  • 今後:出口(地域連携)重視

つまり:

  • 病院単体モデル → 地域ネットワークモデルへ転換

重要な視点:

  • 点数ベースではなく「機能ベース」で考える
  • 地域医療構想(2040)を前提に戦略設計

まとめ(構造的理解)

この議論のコアは3点に集約されます:

  1. 政権は短期安定・中期不安定(経済+連立)
  2. 医療政策は「理念(GP)」と「技術(AI)」のせめぎ合い
  3. 外部環境(エネルギー・物価)が病院経営を直撃

そして最も重要なのは:

「診療報酬に適応する経営」ではなく
「2030年の医療提供構造に適応する経営」への転換

ここを外すと、制度変更に振り回され続ける構造になります。