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2025/1/17

【海外医療制度勉強会】#4「アメリカの医療制度」後篇 米国の公的保険制度と医療ビジネスへの参入

2025年1月17日、弊社主催の「海外医療制度勉強会(第7期)」第4回が開催されました。今回のテーマは「アメリカの医療制度(後篇)米国の公的保険制度と日本企業の米国医療市場への参入」。
講師は弊社代表であり、医療経営と政策の専門家である溝口博重が務めました。
アメリカの医療制度における公的保険制度は、多くの課題を抱えながらも、世界最大の医療市場の一端を支えています。本勉強会では、その詳細を明らかにするとともに、日本企業がこの巨大市場に参入するための視点についても具体的に解説しました。

1. 米国の公的保険制度の仕組み
アメリカにおける代表的な公的保険制度であるメディケア(Medicare)とメディケイド(Medicaid)について、以下のポイントを中心に解説しました。
メディケア:高齢者を対象とした保険制度の概要とその財源構造。特に、Part A(入院保険)からPart D(処方薬保険)までの異なる仕組みが詳細に説明されました。
メディケイド:低所得者を対象とした州ごとの運営方法の違いと、連邦政府との協力の仕組み。
公的保険制度における課題:財政的な持続可能性、保険適用の格差、医療提供体制の地域間格差。

2. 公的保険制度の影響と市場への波及
公的保険が医療提供者や製薬業界、医療機器業界に与える影響についても詳しく解説しました。特に、以下のトピックが議論されました。
保険償還の仕組みが医療市場全体に及ぼす影響。
医療費抑制策としてのバンドルペイメントや価値に基づく医療(Value-Based Care)の導入状況。
米国市場特有の規制環境とその複雑性。

3. 日本企業が米国医療市場に参入するための視点
日本企業が米国医療市場に参入する際に直面する課題と成功の鍵について、以下のような具体的な解説が行われました。
米国市場で成功するための要素:現地ニーズの理解、規制対応、ネットワーク構築の重要性。
参入戦略:日本の先進技術やノウハウを活かした差別化の方法。
成功事例の紹介:日本企業が米国医療市場で成果を上げたケーススタディを通じて、実践的な示唆を提供しました。

4. 日本とアメリカの医療制度の比較
両国の医療制度の違いを通じて、日本の医療システムが学べる点や改善すべき点について議論しました。特に、アメリカでの患者中心の医療モデルや、イノベーションを活用した医療提供体制の構築が注目されました。
今回の勉強会では、米国の医療制度における公的保険の役割と、それが医療市場に与える影響について深く掘り下げるとともに、日本企業が米国市場でどのような価値を提供できるかについて考察しました。参加者からは、実務に役立つ具体的なアドバイスや、日本の医療業界への応用可能性について活発な質問が寄せられました。

次回(2025年2月開催予定)は「トルコの医療制度」に焦点を当てた内容を予定しています。
引き続き、世界の医療制度を学び、日本の医療の未来に役立つ知識を共有していきます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

本勉強会にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。引き続き、医療とテクノロジーの最前線を共有し、学びの場を提供してまいります!

👉 詳細はこちらからご確認ください:全6回のご参加申し込みはこちら