海外医療制度勉強会のスピンオフの『日本の医療制度の歴史』を開催します。
今回は現代の医療制度です。
関東大震災から復興もまだですが、昭和2年より日本初の健康保険制度がスタートします。
戦前にも健康保険制度はあったんですよ!(国民皆保険ではないですが)
一方で世界情勢はキナ臭くなっており、1894年の日清戦争、1904年の日露戦争、1914年の第一次世界大戦と、大きな戦争が起きそうな雰囲気です。
1937年日中戦争が始まり、日本の医療制度も戦時体制に移行していきます。
1938年、厚生省発足。
元々は国民皆兵制度の為の徴兵する為の機関としての色彩が近い組織でした。
で、なんやかんやで1945年に終戦。
GHQによる統治と、医療制度改革が始まります。
米軍は、来たるソ連との戦争に備えて、日本を「長期占領のモデルケース」と位置付けて、占領政策を推し進めていきます。
みんな大好き、GHQのサムス准将による公衆衛生と医療制度の改革が行われます。
いや、まて米軍が占領政策するんだから、アメリカの医療制度みたいになるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、軍人が政策運営をした場合、基本的に計画経済になります。
世界中の軍人政権がイケていない理由は2つ。
1つは、計画経済過ぎて、経済破綻をするケース
1つは、賄賂社会になって、健全な経済発展ができずに、破綻するケース
この2択になる為です。
今回は、軍事長期占領プランという前線基地化を視野に入れた取り組みであった事と、案の定、アメリカ本国から止めろといわれて、途中で頓挫してしまいますが、今日の日本の医療制度に大きな影響を与える改革となりました。
これはこれで面白いです。
ついで、1952年のサンフランシスコ平和条約の締結で、GHQは撤退。日本は独立した感じになります。
1945~1952 GHQによる医療制度改革時期になります。
日本の医療制度は一旦、リセットされて、ここで再構築されます。
ここから武見太郎氏が25年間、日本医師会の会長をやって、日本の医療を牽引していくのですが、これはまた次回という事で。
と言う訳で、現在日本の医療制度は、様々な示唆もあり、正月の終わりにちょっと教養を高めるにはよい機会かと思います。
是非、御用とお急ぎでない方はご参加ください。