「教養としての戦争と医療と法」と題しまして、無料のオンライン勉強会を毎月最終週の火曜19時より企画開催しています。
https://geopolitics-war.peatix.com/
ご興味頂けるようであれば、是非ご参加ください。
昨今の世界情勢などもありますが、何事も歴史があります。
近代以降の国際情勢を学びながら、発見やら学びをしていければと思っております。
【講師】
緒方 健氏(鹿児島出身) 研究員
溝口博重氏(青森県出身) AMI&I代表取締役
【過去開催の動画視聴もできます】
#1ウェストファリア条約~国家主権~
#2絶対王政への反抗~フランス革命~
#3ナポレオン戦争~欧州近代史の始まり~
#4イタリア統一戦争
#5クリミア戦争
#6アメリカ独立戦争
#7アメリカ南北戦争
#8アヘン戦争
第9回「教養としての戦争と法と医療」勉強会を開催しました
2024年11月28日(火)、弊社主催の勉強会「教養としての戦争と法と医療」の第8回が開催されました。今回のテーマは「普仏戦争:ドイツ統一とビスマルク体制」。
講師を務めたのは、弊社代表であり歴史と医療法の専門家である溝口博重です。
普仏戦争(1870–1871年)は、フランス第二帝政とプロイセン王国を中心とした北ドイツ連邦との間で起きた戦争であり、ヨーロッパの歴史において極めて重要な転換点とされています。本講義では、以下のような内容について解説が行われました。
1. 普仏戦争の背景と勃発の経緯
フランスとプロイセンの対立構造がどのように深まっていったのかを丁寧に紐解き、戦争の火種となったエムス電報事件や、フランスのナポレオン3世の政治的動機が詳しく解説されました。特に、プロイセン宰相オットー・フォン・ビスマルクの巧みな外交戦略が焦点となりました。
2. 戦争の展開とドイツ統一への影響
プロイセン軍がいかにして近代的な組織と鉄道網を活用してフランス軍を圧倒したか、またフランスの敗北がドイツ帝国成立にどのようにつながったかを地図や資料を用いて分かりやすく解説しました。この戦争がドイツ統一の象徴的な出来事であることを強調し、戦争の結果としてのヨーロッパ秩序の変化にも触れました。
3. ビスマルク体制と戦後のヨーロッパ
戦争後の「ビスマルク体制」がヨーロッパの安定をどのように維持しようとしたのかを、政治・経済・外交の観点から掘り下げました。ビスマルクがフランスの孤立化を図った一方で、他国との同盟関係を築くことで複雑な国際秩序を形成した過程を解説しました。
4. 戦争と医療の関連性
戦時中の医療体制や負傷兵のケア、赤十字の役割など、戦争と医療の密接な関係にも言及。現代の医療システムの原型となる要素が、この時期の戦争でどのように生まれたかが語られました。
今回の勉強会では、歴史的な視点だけでなく、法や医療の観点を交えた多角的な解説が行われ、参加者からも多くの質問や意見が寄せられました。特に「戦争が社会や医療に与える影響」というテーマについて、講師とのディスカッションが盛り上がり、非常に有意義な時間となりました。
次回は、「ビスマルク外交とベルリン会議」をテーマに開催予定です。詳細については追ってお知らせいたします。
今後も多くの方のご参加をお待ちしております。